こちらは防府市台道のお客様宅になります。
取引先が現在リフォームをしているところです。
和室や洋室の床張り替えなのですが、床を剥いだ時に床下が思っている以上に多湿な事がわかりました。
以前他業者さまにて湿気対策工事をされていましたが、この状態をより改善するプランを今回ご提案させていただきご契約いただきました。
ちなみに以前湿気対策をしているにもかかわらず湿気が多いのは何故か。
50~60坪程ある広さのお家に対して設置してある床下換気扇の性能が追い付いていない。(設置してある換気扇だけでは改善が見込めない)
炭の調湿マットが敷かれているが、大部分の土壌がむき出しの為、無限に土から上がってくる湿気が調湿マットの対応できる限界を超えている。(調湿マットがもうこれ以上湿気が吸えないという飽和状態をおこしている)
敷地の高さ(※GL)より床下の土壌の方が低い(水は高いところから低いところへ行くため、土地の水気が床下の方へ流れ溜まりやすい)
この状態を改善するために必要な事ですが、既にできている家の床下の高さを変える事はそう簡単にはできません。
無限に上がってくる床下土壌からの湿気をシャットアウトするか、床下の湿気を絶えず外に強制排気するかが現実的な手段です。
今回は床下の空気を強制排気する方法をとることにしました。
床下の空気の強制排気によるメリット(良い事)
よく床下が乾くとかカビが外にでていくとかは聞かれると思いますがもうひとつ良い点があります。
それは結露しにくくなること。
床下が結露によって濡れている現象を見る事があります。
近代住宅にも多い現象です。
これは何が原因で起こるのかというとずばり「外気と床下の空気の寒暖差」です。
床下の空気の強制排気をすることで同時に外気を床下に取りこむ現象が起こります。
湿気ている床下の空気が出ていき、外気が入るという循環がおこるのです。
その為基本的に強制排気する機械は北側に配置し、外気が南側から取り込まれるようにするのです。
床下湿気対策とは土壌から床下にこもっている空気や床下土壌から無限にあがってくる湿気の対策と考えられがちですが、外気と床下空気の寒暖差に着目してみると奥が深いですね。
換気扇の準備。
設置した換気扇4台。
従来のパネル型を撤去し、近代で主流となっているブロワ型を設置しました。
排気を助ける縁の下の力もち
排気するブロワ型の所まで強力に送風するデフューザーを配置しました。
ブロワ型から遠いところの床下空気をブロワ型のところまで届ける役割で設置しました。
写真はまだ配線前ですが、隅っこから風を強力に送ってくれます。
家の形状や換気口の方位、実際の湿度に合わせて適切なご提案をすることが専門家として求められる事です。
今までと比べてかなり改善されると同時に、せっかくリフォームしたお部屋の為にも良い効果が出ると思います。
床下湿気対策はむやみやたらに機械や材料を入れればよいのではなく、改善に適したプランをたてて無駄なく実施する事が大切かと思います。
床下換気の事でもお役にたてれば幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。